ハドソン川沿いのニューヨークワイン
ニューヨーク市北部のハドソン川沿いは、アメリカ最古のワイン生産地です。 午前中の日照時間が長く、冬は南風で葡萄栽培には最適な土地柄です。 北米で一番古いワイナリーも存在し、観光地としても人気です。 今回は、ブラザーフッド・ワイナリー(Brotherhood Winery)を視察しました。 180年の歴史を誇る、アメリカ最古のワイナリーです。 通訳のガイドと共に、ツアー(TOUR)に参加しました。 料金(TICKET)は、8ドル~15ドル程度。 グループの人数や滞在時間によって、メニュー(ツアー+試飲、試飲のみなど)が選べます。まずは歴史から・・・
創業者(ジョン・ジャック/John Jaques)から息子たち2代目までは、「とにかくワインを作り続ける」家族経営でした。 禁酒法(1921年~1933年)の時代は、キリスト教の聖餐用ワインなどを作り続けてしのいだといいます。 その後、経営者は変わりながらも約200年という歴史を経て、現在に至ります。 ブラザーフッド・ワイナリーでは、「集客が第一」というコンセプトを掲げ、「試飲→お買い上げ」というお客様も多いことから、ワイナリーツアーを考案しました。 ちなみに・・・ 9月
「Wine & Food Festival」
ハドソンバレー ワイン&フード祭
5月ハドソンバレー ワイン&フード祭
「Death of a Gangster」
とある怪しげな結婚式への招待から始まり・・・というスタイルのディナー&ショー
4月とある怪しげな結婚式への招待から始まり・・・というスタイルのディナー&ショー
「Mac & Cheese Festival」
ハドソンバレー最高級レストランのシェフの料理を試せるファミリーイベント(10歳以下のお子様が無料)
・・・など、たくさんのイベントが開催されており、まるでアミューズメントパークのようです。
ハドソンバレー最高級レストランのシェフの料理を試せるファミリーイベント(10歳以下のお子様が無料)
いざ、ツアーへ!
ツアーではまず、ワインセラーのある地下階へ。 階段を降りると独特の甘い香りが漂っています。 ジャンプしても届きそうにない高さの巨大な樽が左右にズラリと並ぶ部屋を抜け、創業者が造った貯蔵庫に移動します。
頑丈な鉄格子の奥には・・・
「創業当時のワインボトルが、そのまま(!)保管されている」

果たして、
ワインは熟成しているのか、
はたまた酢になってしまっているのでしょうか・・・
ワインは熟成しているのか、
はたまた酢になってしまっているのでしょうか・・・
スパークリングワインの発酵部屋
シャンパンに代表される「スパークリングワイン」といえば、「泡」ですが・・・ ここブラザーフッド・ワイナリーでは、 「キレイな発泡は、ボトルを1本ずつ反転させたり回転させたりして造る(=トラディショナル方式)」という製法を採用しており、 「一旦取り出して、発酵させてからボトルに戻すやり方(=トランスファー方式 など)」は行っていないとのこと。 製法の違いによって、泡のきめ細やかさなども大きく変わります。 ブラザーフッドのスパークリングワインは、大変な手間を惜しまず作られているんですね。
我がワイナリーでも、
高級シャンパンにチャレンジします!
高級シャンパンにチャレンジします!
オーク樽200本
ワイナリーで良く見かけるサイズのオーク樽に様々なワインを詰めて2段、3段、4段と積み重ねてあります。全部で200本はあるとか・・・ ワインの商品価値は、「年数」ではなく「良いブドウが採れた年」が基準になるそうです。最後はテイスティング
ワイナリーショップに併設されたテイスティングルームで試飲します。 5コースのメニューから選べて、どれでも10ドルです。 自社商品以外のワインも取り扱いがあり、スパイス、ビネガー、サングリアなどバラエティーに富む品揃え。 ワイナリーの敷地内にはカジュアルなフレンチレストラン「Vinum Cafe」(Vinum ヴィヌム:ラテン語でぶどう酒)があります。 その他、ワインバーやB&B(Bed & Breakfast:家族経営による小規模な宿泊施設)など、関連施設も非常に充実しています。 ブラザーフッド・ワイナリーのツアーに訪れた観光客によると、 「これだけ体験できてこの価格なら、本当にお値打ち!」 といった感想が多く聞かれます。 現在の経営者になって百年近くになるそうですが、当社も、「661ワイナリー」開業予定の2020年秋には創業94年を迎えます。
ブラザーフッド・ワイナリーでの体験は、大いに参考になりました!
(アメリカ視察シリーズはまだまだ続きます。お楽しみに!)