密着!社長1人で荒地を開拓

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2000坪の別荘放棄地を独りで開墾し、それ同等以上の広さの耕作放棄地を半年で開拓した室井社長。

201712農地跡が見える湿地

今回は、ワイナリー企業までの道のりを、プロのカメラマンが撮影した現場の写真をふんだんに使ってご紹介します。

2018放棄地

────社員やご家族たちから、「荒地の開墾は社長の趣味」と思われているとか。

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確かに嫌いではありませんが・・・

猛暑の中、荒地の斜面で2ヶ月ほど耕作を続ける厳しさは、修行僧の山籠もりや滝行にも負けないと思いますよ!

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───耕作中にスマホを紛失したり、身の丈ほどの脚立から何度か転落したと聞いています。

スマホは、家族や社員に手伝ってもらい、皆から電話をかけてもらってようやく探し出しました。

災い転じて・・・ではありませんが、何度か落っこちるうちに、まず「刃物を手放して」あわてず転倒するコツを身に着けました。

201805カマ折れた
作業中に折れた(!)カマ

────良い事もあった?

2つほど。

1つは、体力&健康です。

人間ドックで要精密検査の判定 ⇒ 全部「 異常なし 」になったんですよ!

もう1つは、周囲の理解や信用を得たことです。

そんな姿を見てもらううちに、近隣の農家から「あの人は、本当にワイナリーを造るんだ」と信じてもらえたんです。

0417葡萄園着手

────広大な荒地を耕すなど、一般人には想像もつかない事業ですが、どのように進められたのですか?

やはり、専門の知識と重機が必要です。

まず、農地の再生作業を行います。

具体的に言うと、事前に作成した再生利用計画に従って、荒地を農地へと再生させます。

次に、再生後の農地を運営します。

当社は、那須町から「再生後の農地を運営」させて頂くことが決まっていますが、ワイナリーの農園計画を温めていたので「再生作業」も引き受けたのです。

再生作業は、再生利用計画を決めるだけで1年は掛かる事も珍しくはない所、当社は1ヶ月足らずで着手できました。

実際の現場から ~ 再生作業の様子

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現場の様子

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「雑草・灌木の除去」

201809潅木でも伐採するとトラック満載
「根・地下茎の除去」
灌木は人間の背より低い木のことで植物の地上部、根・地下茎は文字通り地中部で手間が掛かります。
重機を使うので同時にできますが、根本を残したりチップにして肥料にしたり、粗大ごみを減らすことも再生の条件です。

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「耕起・整地等」
耕起は種まきや植苗する前に、土を柔らかくしたり水はけを良くするため、耕耘機で土を掘り起し、土壌を反転・攪拌する作業です。

────再生作業の検討6項目にある③機械調達は難しかったのでは?

偶然にもワイナリーの中央に林業や土木を請け負う会社があり、全部揃えてもらいました。

201709トラクター
■トラクター( Massey Ferguson 6475 )
トラクターは作業機を変えられる万能の農業機械です。

201809粉砕機
■粉砕機( Zenoah chipper-shredder SR3000-2 )
粉砕機は18センチの丸太を2~15ミリのチップに破砕できるので、大粒の舗装から発酵用の細かなチップまで無段階に作り分けできます。

201805キャリー
■キャリー( クボタ RG30i )とミニバックホー
斜面でも凹凸があっても大量の資材を運搬できる機械で、ショベルカーやバックホウなどとコンビで活躍します。

────社長のツイッターでも大きな岩や池が紹介されていましたね。

丘の庭にある巨岩です。

ワイナリー巨石1

201712丘の頂上巨大岩

201709岩を割るミズナラ

耕作放棄地で見つけた岩です。

201806掘り起こした岩

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201805竹藪にも岩

再生作業において、古い岩石や廃棄物は邪魔者扱いですが、私たちにとってはワイナリーの景観に活かせる大切な資源です。

池は「埋め立てろ」という声もありましたが、ベリー類の汲水や農園の潤いにもなるので綺麗に整備しました。

農園の北側には蛍が飛び交う小川や水芭蕉が群生している湿地も存在します。

農園の中だけで自然の魅力が楽しめるように景観設計を進めているのです。

201910去年植えた葡萄

Photo by PHONCS株式会社 小磯代表 0287PRODUCTION

おわりに

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ワイナリーは来春開業予定です。

どうぞお楽しみに!