さすらいびと(流離人)との出会い

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「アートショップ向井」
(ここで言う「流離人」とは、向井オーナーのこと)

今から30年以上も前の話です。

それは1985年(平成元年)頃、バブル景気の直前。

大きな出来事もありました。

「スーパーマリオブラザーズ」発売

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(画像引用元:ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」公開

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(画像引用元:壁紙キングダム

初代Windows発売など・・・

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(画像引用元:NAVERまとめ

「向井 勝實(かつみ)」という人

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室井 秀貴
(むろい ひでき/661グループ社長)

初めて「向井さん」を見たのは、私が30代の頃。

当時の私は、先代から継いだ酒屋の店主をしていた。

その酒屋は、JR東日本「黒磯駅」から遠く離れた道路沿いにあった。

お店では、輸入ビールや地酒などをマイカーでまとめ買いしていくお客さんがほとんど。

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そんな中、「向井さん」は、一升瓶の酒を1本だけ買って帰る。

延々と続く坂道の那須街道を自転車でやってくるし、いつも同じTシャツとGパン。

働き盛りだろうに、昼間から酒を買いに来る。

あと、焼酎にすごく詳しい。

酒類を勉強中の身としては、親近感を覚えるようになった。

「いったい何者なんだろう?」

とにかく、印象深かった。

ある時、「今日の夕方、届けて欲しい」との注文があり、私は興味津々で配達した。

「遠慮なく上がって」

向井さんは、でっかい鍋料理の支度中だった。

私が戸惑っていたら、鍋のフタが開かれた。

・・・何か、変だ。

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鍋を覗くと、具は、でっかい大根1本だけ。

肉も魚も、ネギすら無かった。

その後、2人で一升瓶を空けたことは覚えているのだが、鍋の味は全く思い出せない・・・

(室井社長 談)

室井社長と向井さんの出会いは、こんな風でした。

きっかけは「途中下車」

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(駅名標作成:Sigene 駅名標ジェネレーター

向井さんがJR東日本の「黒磯駅」で降りたのは、奄美大島から故郷の青森に戻る途中のこと。

貸し別荘の管理人として雇ってもらい、今は那須に自宅があります。

東京出身の奥さんがいて、娘さんが2人?

ふだんは絵を描いていて、料理がうまい。特にキノコとか、ジビエとか・・・地産品の。

酒は飲んでも、呑まれない。

話しやすくて、楽しい。

個性の塊みたいな人。

・・・で、向井オーナーは今どこに?

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「人知れず、コソコソ生きるのが性に合っているので・・・」
(向井さん 談)

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えっ、お留守?

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う~ん・・・
今は確かドイツか、カナダへ・・・

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遠っ!

もう少しだけ続くよ!

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お酒や郷土料理などを通じ、室井社長と向井さんの親交は深まっていきました。

次回は、向井さんと室井社長がサンタに扮し、那須町の人々と交流していくエピソードをご紹介します。

ぜひご覧ください。